耐水性を謳うSDカードであっても、長時間の水没や洗濯機内での圧力は、カード内部に水分が浸透する原因となります。見た目では分からない内部の水分によって、ショートする可能性があります。
洗濯後にSDカードを乾かして再び使用する際、内部の水分が完全に乾燥していない状態で通電すると、カードが完全に損傷する可能性があります。このため、見た目が乾いているからといってすぐにデバイスに挿入して確認するのは避けるべきです。
SDカードを無理に乾かすことなく、自然乾燥を待つことが重要です。特に、ヘアドライヤーなどの熱を利用した乾燥方法は、カードの損傷を招く可能性があります。
水没したSDカードからデータを回復する最良の方法は、データ復旧の専門家に相談することです。専門家は、カードの状態を適切に評価し、データを安全に救出するための方法を提案してくれます。
洗濯機で洗ってしまったSDカードは、すぐには使用せず、無理に乾かすことなく、専門家への相談を優先しましょう。適切な処理を行うことで、大切なデータの救出が可能になる場合があります。データの価値は計り知れないため、リスクを避けるためにも、専門の知識を持つプロフェッショナルに任せることをお勧めします。
OSの起動障害や、機器の認識不良を起こしている媒体に、通電や再起動を繰り返すと、次のようなダメージを負う可能性があります。
通電や再起動を続けることにより受けるダメージとは?
不良セクタの拡大
不良セクタとは、読み書きができなくなったセクタの事です。データが存在する場所が、ヘッド不良等の理由で不良セクタとなった場合、読み出せるまでリトライしてしまい、不良セクタが拡大してしまうことがあります。
ヘッドクラッシュ
HDDは、ヘッド不良、基板不良、モーター不良等、様々な理由で故障しますが、問題がある状態で通電を続けると、一定の浮上率を保って動作するヘッドがディスク面(プラッタ)に触れてしまい、傷がついてしまうことがあります。
データの上書き
データの上書きとは、作成したユーザーデータに限りません。OSを起動する途中で行われるシステムデータの上書きや、HDDを管理する情報の上書きなど、再起動を繰り返すことで、意図しない情報の上書きが発生してしまうことがあります。
故障したHDD/SSDに通電を繰り返すと、大きな負荷がかかり、致命的なダメージを負ってしまう可能性があります。最初は軽微なエラーでも、通電を繰り返すごとに、エラーが拡大していく恐れがあります。可能な限り安全な方法で、パソコン本体や、外付けHDD等の障害機器の電源を切ってください。
再起動を繰り返すことで、誤った情報が上書きされ、データ復旧が困難になる場合があります。HDDが問題なくとも、上書きされたデータは復旧ができません。OSが起動しない時に表示される画面のメッセージに従っても、必ずパソコンが立ち上がるという訳ではなく、再起動の過程でデータを消失する可能性があります。
不具合が発生したとき、[周辺機器を取り外す]、[全ての電源を落とす]、[BIOSの設定を初期化する]、[OSの上書きインストールを試みる]、といった方法で症状が回復する可能性はありますが、その過程でデータを消失する可能性もあります。また、システムドライブのHDD/SSDに物理的問題が発生していると、再起動を何度も試みることによって、症状を悪化させてしまう可能性があります。大切なデータが保存されている場合は、お早めにご相談ください。